若者文化の発信基地として、今や世界に知られる街、原宿。流行に敏感な人々が集まるこの街に、新しいファッションビルが誕生しました。
b6(ビーロク)は、平成18年10月、神宮前交差点近くの明治通りに面した一角にオープン。“都市型ガーデンモール”をコンセプトに、散歩感覚で神宮前らしいショッピングができる、今までにないユニークな商業施設として、話題を集めています。
白いキューブが多用された設計は、ポップな印象。建物の顔であるファサードも遊び心のあるモダンなデザインになっています。エントランスを抜けると、ショップに囲まれた緑のガーデンが現れる仕掛けが。緑化面積は敷地面積の25パーセントを占め、階段状に植生された広い中庭には散歩道も作られ、その地下にはシャンパンとチョコレートがメインのバー「アゴレス」が隠れています。
階段やエスカレーターは、ガーデンを取り囲むように設置され、来館者は回遊しながらショッピングを楽しめます。そのため、ビルの通路をめぐるというより、友人や恋人と街路をそぞろ歩きをしているような感覚が味わえます。路面店の多い、神宮前という特性を施設の中にも取り込んでいます。
案内サインもすべて白いキューブのデザイン。細部までこだわった設計と、“自然との共生”というテーマが、今の若者の嗜好を捉えています。
b6の『b』はbeat“わくわくする・どきどきする”、ブラブラ歩き、be natural “あるがまま、自然に”の頭文字から、『6』は所在地アドレスの神宮前六丁目の6から採られました。館内は「フォーラム」「ガレリア」「ガーデン」と呼ばれる3つのエリアに分かれています。都会的なテイストの店が集まるエントランス近くのフォーラムと、緑あふれる奥まったガーデンを、市場のようなにぎやかさを演出したガレリアがつなげています。
テナントはファッション19店舗、アクセサリー&雑貨が8店舗、カフェ&ダイニング6店舗、エステやネイルなどのビューティが6店舗、計39店舗の構成。国内外の個性的なファッションブランドとともに、岩盤浴やヨガスタジオ、審美歯科までラインナップ。レストランもライブミュージックを楽しめる「トライベッカ」やテラスガーデンでパーティもできるイタリアン「コンプレックス テーブル」など“使える”店ぞろいです。
来館者のためのパーキングは地下に設けられました。週末や休日には首都圏ばかりでなく全国から人が集まる、東京都内屈指の繁華街。愛車を駆って買い物に訪れる人の数も多く、商業施設に駐車場があることは、大切な要件です。
お洒落なニュースポット『b6』が選んだ地下式駐車設備が、日精のLEVELパークでした。2層、43台の収容のうち、上層部にはハイルーフ車を21台収容できます。
パーキングへの入庫は建物正面の明治通りから、スロープを下って地下1階のターンテーブルへ。左手奥に乗込口があります。LEVELパークでは、乗込口の位置を自由に設計できるため、リフトの位置によって、収容台数を犠牲にすることもありません。
また、躯体形状に合わせて、リフトと格納部を「芯ズレ」で対応させています。これらの技術により、確保可能な地下スペースを最大限有効に使用しながら、施設の設計に高い自由度をもたらしているのです。
施工にあたっては据付けを逆梁で施工することで、コストダウンにも成功しました。このように、日精のLEVELパークは、敷地面積に余裕のない都心や駅前商業地に最適な、地下式駐車設備といえるでしょう。
乗込階平面図
断面図
乗込口正面
ハイルーフ車など大型車にも対応した乗込口
90度乗込口レイアウト(ターンテーブル前置き型)