通勤、通学者はもとより、全国各地から訪れる観光客を含めると、一日平均25万人もの人々が行き交う北の玄関口「札幌駅」。
なかでも、昭和63年の鉄道高架事業(函館本線)の完成をきっかけとして再開発事業が進展した北口エリアは、札幌第一合同庁舎を筆頭に、札幌エルプラザや8・3スクエアなど数多くのオフィスビルが隣接する、道内屈指のビジネス街です。
近年はIT関連企業が集積し、“サッポロバレー”の名称でも広く知られるようになったこの地区に、昨年夏、新しいオフィスビルが完成しました。
野村不動産札幌ビルは地下1階・地上10階建て。アルミパネルとガラスカーテンウォールの軽快な外観と、天井高7.3メートルの開放的なメインエントランスが、オフィスビルの建ち並ぶ北口周辺の中でもひと際強い存在感を放ちます。
当ビルのコンセプトは「Quick-access & Hi-spec」。JR札幌駅、市営地下鉄南北線および東豊線さっぽろ駅から徒歩2分という絶好のロケーションに加え、ハイスペックな機能や設備を完備し、ワンランク上のオフィス環境を実現しました。
2階から10階までを占める事務室には、照明や各種配線、間仕切りの自由度が高いグリッドシステム天井と、OAフロア(H100ミリ、タイルカーペット貼り)を採用。多様なビジネス形態やスタッフの規模、将来の設備増加などに応じて、フレシキブルなオフィスレイアウトが可能です。
また、天井高は2.8メートルと開放感がありながら、机上平均照度は700ルクスを確保。さらに外光や外気の影響を受けやすい窓側には、ペリメーター専用空調機を設置。ガラスもLow-eガラスを採用し、環境負荷に留意しています。
災害対策としては、道内では希少な高い耐震性能を誇る免震構造を採用。建物と地盤を免震装置で絶縁することで、地震の揺れを建物に伝わりにくくし、地震時の水平動に対する極めて高い安全性を実現しました。
電気系統についても、本線と予備電源線の電力を異なる変電所から供給する異系統2回線受電方式を採用しており、もしもの送電事故が起きた際にも自動的に予備電源線に切り替わり、電源が供給され続けます。
札幌の新しい顔として整備が進む札幌駅北口地区。野村不動産札幌ビルの誕生により、良好なオフスエリアとして、これまで以上に注目が集まっています。
最先端のオフィスビルにふさわしいパーキング設備として、野村不動産札幌ビルに選ばれたのが、日精の多層循環箱型方式「SPパーク」です。採用のポイントとなったのは、最大で6層まで対応できる、多層式の中で最も空間効率に優れた構造でした。
地下1階のスペースに2基のSPパークを導入することで、合64台の収納(そのうちハイルーフ車は26台)を実現。札幌駅前に立地する施設としては余裕のある収納台数を確保することに成功しました。
運営管理にあたっては、専門のサービススタッフを配置。運転が苦手な人でも安心して入出庫が行える、丁寧かつスピーディーな対応が、利用者から高い評価を得ています。
また、こちらの駐車スペースは、駅から徒歩2分という立地の良さを活かし、ビルの入居者以外も利用できる有料駐車場として運営。週末や休日には、ショッピングや観光の目的で札幌駅を訪れる多くの人が利用するなど、日精が誇る最新のパーキングシステムは、地域の活性化にも大いに貢献しています。
乗込階平面図(1階)
南側通用口に隣接した乗込口
乗込口スペースのレイアウト
入出庫時にはサービススタッフがナビゲーション
端部乗込方式のリフト位置と循環部