日本橋弥生ビルディング

ビル外観図ビル外観図

日本橋で話題の新ビル
「ほっかほっか亭」東京オフィス

江戸時代から日本経済の中心地であった東京・日本橋。証券会社や金融機関が軒を並べる茅場町のメインストリートに、日本橋弥生ビルディングが誕生したのは一年前のこと。築年数を重ねた風格のある建物が多い中、開放感のある斬新な外観は、話題を集めました。

都心回帰の流れのなかで、日本橋も、商業施設・コレド日本橋のオープンなど、新しい業態の施設が増えました。当ビルもそんな日本橋界隈の新しい顔のひとつに数えられています。

地下1階・地上8階のこのビルは株式会社プレナスの東京オフィスとして建設されました。東京証券取引所にも近い地下鉄・茅場町駅そばの、永代通りと平成通りの交差点という好立地。人と車がにぎやかに行きかう街角に、強化ガラスを多用したスタイリッシュなビルがきわだった存在感を示しています。

ドイツから取り寄せたガラス製のカーテンウォールは、ビルをドット模様のオブラートで包むような効果をあげ、ファサードの軽快な印象を作り出しています。その一方で、オフィスには柔らかい外光をとりこむことで、閉塞感の少ない快適な職場環境を作り出しています。

設計にあたっては、中央区の町並み条例により、道路に面した敷地の三面に幅1メートルのスペースを確保。公共性の高い交差点に、ゆとりのある緩衝地帯を設け、歩行者に配慮したエントランスまわりのデザインとなっています。

建物の外壁にあしらわれた、アイストップ効果の高いイエローの装飾は、株式会社プレナスが展開する弁当チェーン店「ほっかほっか亭」のロゴカラーに似せたもので、今では永代通りのランドマークとなっています。

当ビルの1階にもアーバンタイプの「ほっかほっか亭 茅場町店」が営業しており、ランチタイムには、ビジネスマンやOLたちでにぎわっています。株式会社プレナスにとって、日本橋は縁の深い土地でした。創業一族が明治時代に「弥生軒」という西洋料理店を開いていた場所が、すぐ近くだったからです。

「弥生ビル」というネーミングも、この逸話にちなんだもの。事務機器の販売から食の分野への転身、そして九州から東京への進出と、会社の歩みは時空をめぐって日本橋に戻ってきました。現在はあたたかい持ち帰り弁当の店「ほっかほっか亭」と定食と丼の店「めしや丼」の直営店・加盟店など合わせて2,380店を数えるフランチャイズ事業を展開しています。(談:(株)栗生総合計画事務所 代表取締役 岩佐達雄氏)

限られたスペースを最大活用
水平循環方式レベルパークを採用

東日本の数多くのチェーン店を統括する要としての東京オフィス。ビジネスのフットワークを支えているのが、日精の機械式駐車設備です。車の往来の激しい大通りに面し、スペースに余裕はありません。

当ビルには、限られた敷地面積を有効利用し、迅速な車の入出庫を可能にした「水平循環方式レベルパーク」が採用されました。新しいビルの設計段階から施工時まで、求められたのは問題解決能力のあるメーカーでした。

競合する企業群の中にあって、日精は、日立ビルシステムをはじめとした関連企業と連係し、効率的なタイムテーブルをアレンジし、エンジニア的発想から駐車設備に課せられた問題解決に取り組みました。予想される利用車種や、最大限の収容台数、工期とコスト。

進化を続ける日精のレベルパークは、確かな技術でひとつひとつの課題をクリア。信頼に応えた設備の導入に、高い評価が寄せられています。

機種名
水平循環方式LEVELパーク
延床面積
3960.41m²
構造規模
地下1階、地上8階
収容台数
20台

乗込階平面図(1階)

断面図

1階乗込口のレイアウト(オートドア開口時)

吹き抜け部内観