中野区は現在、中野駅周辺地区で「東京の新たなエネルギーを生み出す活動拠点」としていくため、駅周辺全体を
11のまちづくり事業に分け、大規模な再開発事業を行っています。
今回、紹介する「住友不動産中野駅前ビル」は、この11プロジェクトの中でもっとも早く竣工した、再開発事業の中のひとつです。中野駅南口では活性化とにぎわい創出を目指す「中野二丁目土地区画整理事業」と「中野二丁目地区第一種市街地再開発事業」の2つのプロジェクトがすすめられていて、「中野ステーションレジデンス」とともに「ナカノサウステラ」として、市街地再開発事業によるものと位置付けられています。
ペディストリアンデッキで駅とつながった「住友不動産中野駅前ビル」は、1〜5階にはルノアールやココカラファイン、フィトネスジム、メディカルモールといった商業施設が入居。
また、6階〜20階にはオフィスが入り、となりの住居棟と一体となった「職住近接」を、古くから親しまれる中野駅前という場所に実現しました。2030年頃までに、中野駅と中野駅周辺では、新しい駅舎、ホテル、ホール、広場などの建設が予定されています。
若者文化のサブカルチャー発信地として知られていた中野サンプラザなど、中野のシンボルは解体が予定されていますが、こうした再開発の事業によって、中野駅周辺の新たな風景が、中野のシンボルとされる日もそれほど遠くはありません。そして、その時こそ日精のパーキングテクノロジーは、未来の風景を支える社会インフラとしてさらなる貢献を果たしてまいります。
「住友不動産中野駅前ビル」では、設備面においても先進的な取り組みがなされています。ビルは三段階の無停電供給システムを採用し、万が一の事態に備えて共用部照明などへの72時間連続給電を可能にするBCP(事業継続計画)対策を施しています。さらに、地下駐車場には、日精の「水平循環方式フレキシブルパーク」が採用されており、多様な建築ニーズに応える効率的な駐車ソリューションを提供しています。
大型車30台、大型・ハイルーフ車70台、計100台と大量の収容ができるタイプは国内でも最大収容の部類に入ります。地下の格納部は3層構造。それぞれ各層ごとにレイアウトが違う構成で、空間効率を最大限に活用することで複雑な地下レアウトに対応しています。
また、乗降室は通り抜け方式で、入り口と出口が前後で設置されていて、入庫時、出庫時のいずれも前進のみ。出し入れのスムースさと安全性が考慮されています。バリアフリーにも対応し、操作盤にはキーを「入」に入れてから暗証操作を行う「テンキー暗証方式」を採用しています。日精の技術は、常に求められる「誰でも」が、「安全」に、「使いやすく」の要請に応えています。
平面図 トレー配置図中間層(地下2階)
平面図 乗込階(地下1階)
乗降室IN側オートドア開
乗降室IN側オートドア閉
格納部上層
格納部中間層
格納部下層