東京の表玄関である中央区八重洲に昨年6月、新しい“和のホテル”が誕生しました。
呉服橋交差点近くに建つ「ホテル龍名館東京」は、創立百十周年を迎えた神田の老舗旅館、龍名館が、その記念事業の一環として1963年開業の「ホテル八重洲龍名館」を全面改装の上オープンした宿泊主体型ホテルです。
同ホテルが入居する八重洲龍名館ビルは地下1階、地上15階建ての複合ビル。2階から7階までが賃貸オフィスで、8階以上がホテル龍名館東京となっています。
通常ホテルの場合、低層階に置くことが多いロビーフロアを最上階の15階に設置。さらに全面ガラス張りにすることで、都会の喧騒から隔離しつつ丸ノ内や銀座の絶景眺望を堪能できる贅沢な空間を実現しています。
客室数は135室。ビジネスユースに最適な17.5平方メートルのスタンダードシングルルーム(66室)を中心に、和式のバスルームを備えた31.4平方メートルのダブルルーム(7室)や、畳部屋を含む44.2平方メートル〜のジャパニーズルーム(4室)など、客室は用途や気分に合わせて選べる豊富なバリエーションを用意。シングルルームの全室に横幅140センチの大型ベッドを導入するなど、ゆとりのある客室設計が大きな特徴です。
百年以上の歴史を持つ龍名館の系譜を受け継ぐ施設ということで、ホテル龍名館東京はリニューアルにあたって“伝統と最先端の融合”というコンセプトが掲げられました。
たとえばインテリアのデザインは、世界中のラグジュアリーホテルを手がけるハーシュ・ベドナー・アソシエイツ社のジョー・G・リベラ氏が担当。旅館時代に使用されていた欄間を客室のアートワークに取り入れるなど、ノスタルジーを喚起する演出が館内の随所に施されています。
一方、設備面では先進のテクノロジーを導入。その象徴がオール電化システムの採用です。ホテルのような料飲施設の入った複合ビルではまだまだ採用事例が少ないオール電化ですが、同ホテルでは環境に配慮しつつ、ランニングコストの大幅な低減にも成功しています。
東京駅の目の前に位置しながら、まるで老舗の宿にいるかのような安らぎを与えてくれるホテル龍名館東京。ホテルと旅館それぞれの良さがひとつになった“ハイブリッドな街の旅館”として、今後、多くの旅行者に愛着を持って利用されることでしょう。
八重洲龍名館ビルのフルリニューアルに際し、新たなパーキングシステムとして選ばれたのが日精の水平循環方式LEVELパークです。地下レイアウトにフレシキブルに対応するため、限られた空間を最大限有効に活用できること、そしてスピーディーな車の入出庫が可能なことが、採用の大きな決め手でした。
収容台数は34台(普通車17台・ハイルーフ車17台)。昨今、都心部を中心に利用者が増加しているハイルーフ車が入庫可能となったほか、日精独自のバリアフリー設計(国土交通省大臣認定取得)も採用しました。広い乗り込み口スペース(0.9メートル以上の通路幅と幅1.4メートル×奥行き1.7メートル以上の移動スペース)の確保と、段差のないフラットトレー(床面の段差は2センチメートル以下)により、すべての方に安心してご利用いただけるようになりました。
伝統の中で培われてきたホテル龍名館東京のおもてなし。日精のパーキングシステムは、確かな技術力と安心のメンテナンス体制により、そのさらなる質の向上をサポートして参ります。
乗込階平面図(1階)
乗込口スペースのレイアウト
正面からみたターンテーブルと入出庫口
正面からみたターンテーブルと入出庫口