1日当たりの乗降客数が260万人といわれる首都圏有数にして西武鉄道最大のターミナル駅である池袋に、2019年4月、西武鉄道旧本社ビルの建て替え事業として建設が進められていたオフィスビル「ダイヤゲート池袋」が開業しました。
地下2階・地上18階建て(建築基準法上は20階)の同ビルは、超高層ビルでは日本初となる線路を跨ぐように建設された構造が最大の特徴です。
延床面積は約5万平方メートル。1〜2階にはカフェやコンビニなどの商業店舗が入居し、4階より上層階がオフィスフロアとなっています。
ビルの外観には名称の由来にもなった鉄道のダイヤグラム(運行図表)を思わせる菱形の鉄骨ブレース(補強)が施されており、デザイン性を高めると同時にオフィスフロア内の無柱空間化も実現。オフィスフロアの基準賃貸面積は約2,100平方メートルと、賃貸室面積では池袋エリアでトップクラスの広さを誇ります。
さらに防災・BCP(事業継続計画)や環境・景観への対応も大きな特徴です。大地震が発生した際にも建物の機能を維持するため、3階と4階間に中間免震層を設置。災害時には帰宅困難者などの避難場所としての利用も想定されているほか、ビル内に防災備蓄倉庫も用意されています。
現在、豊島区が構想中の「池袋駅東西連絡通路(東西デッキ)」と本ビル内のデッキが接続された際には、池袋駅を挟んで東西のアクセス性向上の一翼を担う「ダイヤゲート池袋」。今後、池袋エリアの新たな結節点として、さらなる賑わいの創出に寄与することが期待されています。
そんな「ダイヤゲート池袋」の駐車設備には、日精の水平循環方式「フレキシブルパーク」が導入されました。
建物の免震構造に対応した最新のフォークリフトを採用しつつ、空間効率に優れた180度旋回による入出庫によってハイルーフ車52台分を含む合計79台の収納台数を確保。
また、入出庫スペースには段差のないフラットトレーを使い、車椅子や高齢者の方も安全かつスムーズに入出庫作業や駐車スペース内の移動を行えるようバリアフリーにもしっかりと対応。快適性と安全性を兼ね備えた最先端オフィスの運営に、日精ならではの先進技術が活かされています。
乗込階平面図
据付階平面図
オートドア開閉時
オートドア開閉時
乗降室内(180°トレー旋回方式)
乗降室内に退避場所を床面に表示
格納部概観(上・中段ハイルーフ車収容・下段普通車収容)
格納部概観(上・中段ハイルーフ車収容・下段普通車収容)