常に新しい世代が集まり、時代の新たな波をいち早く呼吸する街原宿。この流行の発信地に21世紀の風を起こすべく(株)BS朝日の新社屋が昨年9月に完成しました。本社ビルの名称は「:BS(コロンブス)」。未知なるものへの好奇心と希望、新たな発見を捜し続け、発信し続ける同企業のオフィスにこれほどふさわしい名はないと言えます。
「:BS(コロンブス)」は地上9階建て、延べ面積約1万メートル。BS朝日のほか、JCTV((株)日本ケーブルテレビジョン)と独立BSデータ放送事業者(株)デジタル・キャスト・インターナショナル(略称デジキャス)の拠点となっています。
内部にはBS朝日の設備だけでも3つのデジタルハイビジョン対応テレビスタジオと2つのラジオスタジオの他、ラジオ・テレビ兼用のサテライトスタジオ、さらには、最新鋭の送出設備などBSデジタル放送に必要とされるあらゆる機能がフル装備されています。
1階エントランス部分は照明設備も整ったイベントスペース「ガレリア」として、昨年12月から番組収録、ライブコンサート、イベント等に活用され、原宿に集まる人々にビビッドな感動を与える空として注目を集めています。銀杏並木が美しい明治通りにそびえ立つ「コロンブス」は、夜になると東側壁面に施された巨大な水時計のライティングとアクションで、その存在をアピールしています。
「:BS(コロンブス)」には21世紀のマルチメディア型放送関連企業が集結しています。そのため計画段階では、中継車や多くの放送機材などを積んだ大型車両が3〜4台駐車し、作業が出来るサービスヤードが確保されました。更に一般車両用として、機械式駐車設備の導入が計画されましたが、大型車両のサービスヤードを確保すると、限られたスペスしか残されません。
この様な導入条件から、コンパクトで大容量を確保でき、しかも設計の自由度が高い日精の多層循環箱形方式「SPパーク」が採用されました。収容規模は放送事業者としての利用を考慮し、大型乗用車26台分が確保されました。また、入出庫の導入の際、入庫口を循環部分よりも引き込んでレイアウトすることで、大型乗用車の入出庫がよりスムーズに出来る幅員を確保しています。
このように、大都市部での限られたスペースをより有効に活用するには、多層循環箱形方式「SPパーク」の持つコンパクトさや設計の自由度の大きさが注目を浴びています。
乗込階平面図(1階)