文明開化の頃より続く老舗が数多く軒を連ねる一方、戦後は日本屈指のブランドストリートとして、流行に敏感な大人たちを魅了し続けてきた銀座。そんな伝統と先進が凝縮された高級商業エリアに、昨年9月、店舗・オフィスの複合ビル「クロス銀座」が誕生しました。
東京メトロの銀座駅と東銀座駅をつなぐ地下通路の出口から徒歩1分。銀座のメインストリートである中央通りから南側に入った三原通りの一画に位置し、周辺には銀座コアビルや松坂屋本館があります。
建物を包む「織り」をイメージしたスタイリッシュなファサードにより、窓と層間で構成されたオフィスビル的なデザインとは異なり、開くガラスと閉じるパネルが機能と用途で変化してグラフィカルな外観を表現します。
また、このファサードは街に対する賑わいを表現する一方で、内外の視界や環境負荷を制御する役割も果たしています。一般的にオフィスビルは、夜間には明かりがまばらになり、商業地の賑わいを与えることが少ないもの。しかし、クロス銀座は夜間に暗がりになる層間部にLED照明をランダムに設け、昼間の外装と反転させることで、通りの夜景を演出して街の賑わいと活気にも貢献しています。
ビルの規模は地下1階・地上9階建て。1階と2階が店舗フロア、3階から9階がオフィスフロアとなっており、銀座エリアでは希少な専有面積約190坪(基準階)の広さを誇ります。
銀座の街にふさわしい端正な趣きと先進のスペックを備えたクロス銀座の誕生により、今後開発が期待される三原通りは、これまで以上に大きな注目を集めています。
銀座エリアの中心地という立地柄、有料駐車場として重要な役割を果たすクロス銀座のパーキング設備には、日精の平面往復方式CSパーキングが設置されています。限られたスペースを最大限に活かす、コンパクトな設計と高い収容力が評価されての採用でした。
収容台数は51台。そのうち17台分は、ファミリー層を中心に利用者が増加しているハイルーフ車にも対応しています。また、乗込口スペースはバリアフリー設計で、0.9メートル以上の通路幅と幅1.4メートル・奥行き1.7メートル以上の回転スペースを確保。トレーには段差のないフラットトレーも採用しており、車椅子や高齢者の方も負担を感じることなく、入出庫作業や駐車スペース内の移動を安全かつスムーズに行うことが可能です。
ユーザーの利便性と快適性を追求する日精は、最先端のテクノロジーを駆使したパーキングシステムを提供することで、これからも新しい時代のニーズにお応えしてまいります。
ハイルーフ車の収容高さを確保した乗込口の閉口時
ハイルーフ車の収容高さを確保した乗込口の開口時
乗込口は、広い乗り降りスペースに加えて段差の少ないフラットトレーも搭載
平面往復方式CSパーキングの構造写真